東京とヨーロッパ街歩き

TokyoとBelgiumでの日々の記憶。0歳の娘を連れてはじめてのヨーロッパ暮らし。北欧雑貨や北欧のスマートな暮らしが大好き。スタアラ空マイラー。

プリピャチの街から来たおじいさん

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こんにちは!

明け方まで豪雨が続き、雷のショーをお部屋からずっと見ていたので寝不足な早朝。

水溜まりの中を覗くと綺麗に街が写りこみ、向こうにも同じような別の世界があるようです。



休日の早朝は街に人影も無く普段の街並みも少し違って見えます。音も無く鳥の声だけが響いていて、まるで廃墟になった街みたい。

廃墟で思い浮かぶのはプリピャチの街。
いまだに外務省からの注意勧告に、ベラルーシの食べ物についての危険情報がメールで来ます。

先週4月26日は事故から32年とニュースで特集が組まれていましたが、15万人が自宅に帰れない現状のようです。

昨年児童館で遊んでくれたおじいさんは、プリピャチの街から来たと話してくれました。
1986年から10年位ドイツで暮らし、その後は息子さんが住むベルギーで暮らしているようです。

色々と聞きたかったけれど英語が得意ではないようで、でも手帳の写真などを熱心に見せてくれました。
途中から近くにいたドイツ人ママとドイツ語で会話をし始めて全くわからず...😢

その街に住んでいた知り合い等は、事故後はまた帰りたいと思う人なんて誰もいなかったよと話していました。事故が重大過ぎて、子供たちもいたし、とにかく遠くに遠くに行きたかった。と言っていたのが印象的でした。

ベルギーは様々な人種の坩堝ですが、移民難民もたくさんいます。おじいさんは移民になるのかな?

日本から来ている事を伝えると、帰れる国や場所があるのは本当に幸せな事だね。と言っていました。

原発事故は厄介です。半減期すら長すぎて一世代だけではどうにもならないですが、なんとか安らげる場所を見つけて平安に暮らせますように...。

日本は災害が多いので、一時的な帰宅困難や永久的な帰宅困難の方も多く他人事ではないと感じた出会いでした。